車いすを届ける
旅行者として車いすを届けます。
「飛んでけ!車いす」の会では、海外旅行をされる方にご協力いただき、必要としている人のところまで、車いすを運んでもらいます。
現地の人たちの笑顔に会えることは、旅行される方にとっても貴重な経験になります。
届けるまでの流れ
海外旅行へ行かれるご予定のある方で、車いすを運んでみたいという方は事務所に電話・ファックス・メール等でご連絡ください。
旅行6週間前程度であれば、余裕を持って現地との調整ができます。
旅行される国、出発日、車いすを運べる日時等をお聞きします。できる限り車いすを受け取る方と直接会えるように時間を調整します。
飛行機の預け入れで荷物の無料の範囲を超えないように、預ける荷物を調整していただきます。車いすの重さは、大人用15kg程度、子ども用12kg程度です。事前に正確な重さとサイズをお伝えします。
車いすは羽田空港、成田空港の場合は
タイヤ以外プチプチで全梱包し押して運んでいただきます。
その他の空港では梱包せず、
そのまま押して運んでいただきます。
出発前に国内の空港で車いすを受け取られる場合は、
輸送費用(実費)がかかります。
(料金詳細)
現地の使用者のご自宅、障がい者団体・病院等に
直接訪問していただきます。
車いすとみんなの想いを届けてください。
ネパールに車いすを運んで~2011.11.18~
新井 由三子
私は昨年の11月、ネパールの首都カトマンドゥにあるビル病院に、ピンク色の車椅子を1台届けました。『飛んでけ車いす』という活動のことは前から知っていましたが、まさか私がその活動の一躍を担わせていただけることになるとは、思ってもいませんでした。なぜ私がネパールまで車いすを運ぶことになったのか、現地の様子はどうだったのか、簡単にですがお話したいと思います。
当時の私は転職のために、2年半ほど働いていた観光会社を辞めたばかりでした。急に時間ができたこともあり、海外旅行を計画していました。その時、友人である山上千尋さんが、JICAの隊員としてネパールへ派遣されていたことから、私は山上さんに会いにネパールへ行こうと決めました。
山上さんとネパール観光の計画を話している時でした。「どうせネパールに来るなら、車いすを1台持ってきてよ。」彼女は私にそう言いました。ちょっと待ってくれ~!そんなことが私一人にできるのか!?それが正直な気持ちでした。とにかく出発まで1ヵ月を切っていたので、急いで「飛んでけ車いす」に連絡をしました。飛んでけからはすぐに返事が来ました。とても丁寧で親切に教えてくださったので、もしかしたら私にもできるかもしれないと自信が湧いてきました。航空券や手荷物は、以前勤めていた会社の同僚に手配してもらい、飛んでけには税関の書類などを揃えていただきました。
そしてあっという間にネパールに到着。空輸では特に問題がなかったのですが、空港から現地の病院まで運ぶのが少し大変でした。ネパールの気温は、沖縄とほぼ同じです。空港に着いた瞬間、ムワッとする濃い空気。空港を一歩外にでると、客引きの大群。私は車椅子をヨロヨロ押しながら、知り合いの姿を探し歩きました。
知り合いを見つけてからもタクシーの料金交渉をして、やっとビル病院に向かうことができました。ビル病院に着いてから、目的の理学療法病棟に向かいました。病棟では担当のスタッフが待っていてくれて、病棟の前で記念撮影をしました。私が運んだ車いすは、理学療法病棟の患者さんのために使われるそうです。
引き渡しも終わり、帰ろうとしたところ、スタッフから何か車いすにメッセージを書いてくれとたのまれたので「飛んでけ車いす2011.11.18」と書かせていただきました。