JICA「世界の笑顔のために」プロジェクトで運んだ車いすが、パプアニューギニア・オロ州の総合病院に届きました。
JICAから派遣され、理学療法士をしていた田中さんからレポートをいただいたので掲載します。
まず、この病院は地方にある中でも大きい病院で、日本でたとえるならなら中核病院でしょうか。州に一つのみの総合病院で、医師は5名、理学療法士は1名だけでした。物資も設備も十分とは言えず、大きな手術は行えません。日本であればすぐ手術を行う骨折なども、大人数がかりで骨を引っ張り、ギブスで巻く処置を行う、といった具合です。右の写真は同僚とともに、小児疾患である先天性内反足のギブスによる矯正を行っているところです。




まず、この病院は地方にある中でも大きい病院で、日本でたとえるならなら中核病院でしょうか。州に一つのみの総合病院で、医師は5名、理学療法士は1名だけでした。物資も設備も十分とは言えず、大きな手術は行えません。日本であればすぐ手術を行う骨折なども、大人数がかりで骨を引っ張り、ギブスで巻く処置を行う、といった具合です。上の写真は同僚とともに、小児疾患である先天性内反足のギブスによる矯正を行っているところです。

また、今回寄贈していただくことのできた車いすについては、日本であれば病院のみならず、公共施設や商業施設でも借りることができますが、この病院では3~4台しかなく、それも背たれが剥がれていたり、タイヤはなくホイールだけ、写真では見えないですがフットレストも片方なくなっているというような状況でした(写真2)。また、部署によってはそもそも車いすがなく、大人の患者さんを含数人で抱きかかえて移動させることもあります。
その他の歩行補助具として松葉杖も使っています(写真3)。よくできた普通の杖に見えますが、実はこれ、茶色の部分は病院の用務員さんが手作りで補修、作成しているのです。手作りの部分は木製のため、全体的に重いです。日本で使われている様々な道具は非常にクオリティが高く、本当に使いやすいなと感じさせられました。
今回コロナのため帰国してしまい、実際に寄付されたものが活用されているところまで確認することはできませんでしたが、このような皆様の協力により、少なからず途上国の医療体制が良くなることを知っていただければと思います。
また、今回寄贈していただくことのできた車いすについては、日本であれば病院のみならず、公共施設や商業施設でも借りることができますが、この病院では3~4台しかなく、それも背たれが剥がれていたり、タイヤはなくホイールだけ、写真では見えないですがフットレストも片方なくなっているというような状況でした(写真2)。また、部署によってはそもそも車いすがなく、大人の患者さんを含数人で抱きかかえて移動させることもあります。




今回コロナのため帰国してしまい、実際に寄付されたものが活用されているところまで確認することはできませんでしたが、このような皆様の協力により、少なからず途上国の医療体制が良くなることを知っていただければと思います。






田中啓介(たなかけいすけ)。2019年7月から
パプアニューギニアに派遣(コロナ禍により
2020年8月に特別短縮)。職種は理学療法士。
派遣前は病院に勤務。岐阜県出身。28歳。
